Momoe
ZenEating代表/中央大学客員研究員/ウェルビーイング顧問
禅に着想を得た心の在り方を磨く食ワーク、食べる瞑想を開発。Google米国本社やマッキンゼー、アクセンチュアなどにマインドフルネスやウェルビーイング、チームビルディングのプログラムとしてZenEatingを提供している。 身体感覚を研ぎ澄ます食べ方を瞑想となぞらえ、30ヵ国、2100名の心の安らぎに貢献。 禅の精神性を取り入れることで、食を通して肩の力がふっと軽くなる、人生が楽になるお手伝いをしている。おいしい食べ方の監修執筆など各社に提供。 趣味は修行。

最近、「ウェルビーイング社会」という言葉をよく耳にしませんか?

ウェルビーイングの定義とは【誰かにとって本質的に価値のある状態】あるいは【身体・精神・社会的に健康、幸福である状態】だそうです。
テクノロジー社会に発展していくなかで、私たちがテクノロジーと共存しながらも、どんなウェルビーイング社会を実現できるか、国内外の法人や個人にZenEatingを教えるMomoeさんにインタビューしました。

https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/dt/deloitte-tohmatsu-well-being-foundation.html

外資コンサル企業であるデロイトトーマツグループは、『グリーントランスフォーメーション戦略』のなかで、以下のようにウェルビーイング社会を定義しています。

【ウェルビーイング社会を実現するための3つのポイント】

◯ 私たちひとりひとりを起点とする個人のレベル(Personal/パーソナル)
◯ 私たちが属する地域コミュニティーの集合体である社会のレベル(Societal/ソシエタル)
◯ 全ての基盤である地球環境レベル(Planetary/プラネタリー)

3つのレベルでのウェルビーイングを相乗的に高めて行くことが必要不可欠であり、全ての人々の主体的な関与を通じてその成果を実感し、共に分かち合うことができている社会であると述べています。

食を通した心の整え方 “Zen Eating” とは?

Momoeさんは食べることを【瞑想】ととらえて、Zenからインスピレーションを得た、ZenEatingのワークショップ(食を通した心の整え方)を、国内外の法人や個人に伝える活動をしています。

これまで ZenEating を用いた企業は、海外・米国ではマッキンゼーとGoogle、国内ではパナソニックとその他企業の企業研修。マインドフルネス・ウェルビーイングの新しい試みとして、あるいはチームビルディングのテーマで取り入れることがあったのだそうです。

先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態であるVUCA時代において、イノベーションを起こす企業ほど、クリエイティビティを上げるためにも、ウェルビーイングをテーマとして掲げ、心を整える手段の一つとして ZenEatingが取り入れられています。
デジタルトランスフォーメーション、テクノロジーが先行する世の中に、流動的でカオスな情報化社会における、私たちの心の平和のバランスを取るためにも「テクノロジー社会における人間性とは?」という根源的な問いと立てることで、企業側も私たちの未来社会のあり方を模索しているのかもしれません。

 

女性たちがエレガンスに生きること=食べること?

女性のエレガンスの言葉のイメージは、綺麗や洗礼という意味だけど、実は元々のラテン語の言葉の意味は「選択する」という語源です。
一方、「“You are what you eat”(食べることは生きること)」という言葉があるほど、人々が日常の営みをつづけていくために、そして命をつなぐためにも、食べることはとても大切なことです。

果たして、これから女性たちは未来社会に変化・対応していくなかで、どんな【食べ方の選択】をすれば良いのでしょうか?

Momoeさん:
食べ方の選択といえば、私たちには一日3回食べる機会があります。
だからこそ、その営みを通して体の声を聞きながら、食べることが大事です。
テクノロジーがどんなに発展した社会においても「体の声を聞くこと」が大切だと思います。

テクノロジーの社会の文脈では、「人間ってなんだろう?」と考える時代に入ってくると思いますが、それはつまり、身体感覚を研ぎ澄ませていくこととか、自分の感覚に頼ることにつながるのだと考えます。
思考や知識など、外部から入ってくるもの・情報に全てを頼るのではなく、内なる感覚「腹落ちする」「腹で決める」など、腹の感覚で決めることが、テクノロジーが発展・台頭していけばいくほど、人間らしく生きる大事なポイントになってきます。
その腹の感覚を育てるためにも食べることが寄与することと確信しています。

なので、【自分の体の声を聞いて食べること】をテクノロジー時代の皆さんに提案したいです。

 

Momoeさんが考えるテクノロジー社会におけるウェルビーングとは!?

社会がテクノロジーを導入していけば、人々に代わってテクノロジーが日常に生する問題を解決してくれ、それにより私たちは新たなライフスタイルの選択肢が増えていきます。
Momoeさんはどんな未来社会を考え、どんなテクノロジーの在り方を求めますか?

Momoeさん:
テクノロジーは快適なものだけれど、どんなにテクノロジーが発展しても、体の内なるものは、その発展とともに進化できたらいいし、尚更自分たちでケアしていかなければならない。そして、知覚することが大切です!

例えば、車ができることで、歩く必要がなくなる。そうすると、私たちは自分たちのことをどんどん甘やかしていきます。
一方、車が奪われたら何もできなくなるという不安が生じます。そんな、「進化の矛盾」がこれまでの時代の進化のあり方でした。

でも、これからの未来社会は異なる進化を期待します。自信を奪うテクノロジーの進化ではなく、適度に自信をつけてくれるような人間に寄りそうテクノロジーの進化になればと思います。
使えば使うほど、私たちのあり方がだらけていくテクノロジーの在り方ではなく、【自分自身の力がついてくるテクノロジーとの共存】が社会では大事だと考えます。

私は、山で修行するのが好きなのですが、そういう要素もテクノロジーでいつかは補えるのではないか?と思うこと、それは私がテクノロジーに期待することかもしれません。

鎌倉・建長寺にてZenEatingのワークショップ

 

Youtube 対談インタビュー

Youtube でもMomoeさんへの対談インタビューをお送りしています。
人生が変わるきっかけは誰にもある、MomoeさんにとってZenEatingが人生にもたらしたものとは!?と題し、さまざまなことをお伺いしました。

Momoeさんありがとうございました!
ZenEating Momoeさんのインタビューその2も楽しみにしていて下さい!
テーマは、~日本におけるZenの歴史とウェルビーイングと未来社会(テクノロジー)の共存~に関して、ウェルビーイング心理教育カウンセラーであるRinoさんとの対談です。マトリックスやApple社創設の秘密についても!?

 

  • ZenEatingウェブサイト

https://zen-eating.com/ja/

法人向け研修・個人向けサブスク型オンラインサービス・貸し切りセッション・瞑想監修・文章寄稿 (日本語/English)